奄美市の栄養士さん直伝、子どもが食べやすい栄養たっぷり朝ごはんレシピ!-洋食編-
執筆:くもんともこ(まーじんママライター)

眠っていた頭と体を目覚めさせ、1日を元気よくスタートするために重要な朝ごはん。
子どもには栄養バランスのよい朝ごはんを食べて欲しいと思うものの、どのような朝ごはんならよいのか悩んだことはありませんか?
そんな疑問を解決すべく、奄美市の栄養士さんに子どもの朝ごはんのレシピを考えていただき、さらにお話も伺いました。
今回は、朝ごはんに大切なポイントや、子どもにとって栄養的にも量的にも十分なレシピ、短時間で作る工夫などをご紹介します!
教えていただいたレシピは、私が実際に作って、子どもと一緒にいただきました♪こちらも併せてレポートします!
・朝ごはんに大切なポイントは?
・ツナとトマトのレンチンリゾット
・にんじんホットケーキプレート
・ふりかけパンプレート
・【まとめ】子どもがよく食べる栄養たっぷりの朝ごはん、段取り次第で時短も可能です!
朝ごはんに大切なポイントは?
栄養士さんに伺ったところ、朝ごはんに大切なポイントは2つありました。
とにかく何か食べる!
まず最も大切なポイントは、とにかく何か食べること!
その理由は「朝ごはんを食べることは習慣として身についていくもの」だから、とのこと。
朝ごはんを食べる習慣が身につけば、たとえ一時期朝ごはんを食べない生活をしたとしても、再び朝ごはんを食べるようになるそうです!
反対に、小さいころに朝ごはんを食べないことが習慣になってしまうと、大きくなっても食べないことが多いのだとか。注意が必要ですね。
次は栄養バランス!
食べる習慣が身についたら、次に大切にしたいのが栄養バランスです。
パンだけでも何も食べないよりはずっとよいのですが、おすすめの朝ごはんとは言えません。
朝の体に必要な栄養は次の3つです。
・炭水化物(ご飯、パン、うどんなど):おもにエネルギー源となります。
・たんぱく質(肉、魚、卵、牛乳、乳製品など):おもに体を作ります。
・ビタミン・ミネラル類(野菜、果物、海藻など):おもに体の調子を整えます。
これらの栄養をバランスよく摂取できるメニューが、おすすめの朝ごはんです。
ちなみに、菓子パンは糖分と脂質が多く、食事というよりはお菓子のようなものなので、朝ごはんには向かないそうです。
ご紹介するレシピについて
ご紹介するレシピは、炭水化物、たんぱく質、ビタミン・ミネラル類をバランスよく摂取できるようになっています。
レシピでは、3~5歳の食欲旺盛な子どもでも十分に足りる分量を記載しているので、多いと感じるメニューがあるかもしれません。
実際に作る場合は、子どもの食欲に合わせて分量を加減していただいて大丈夫です。
ツナとトマトのレンチンリゾット
ではここから奄美市の栄養士さんが考えて下さったレシピを紹介していきます。まずは手軽なワンボウルメニュー「ツナとトマトのレンチンリゾット」です。
材料と作り方

◎材料(子ども1人分)
・ご飯 お茶碗軽く1杯(110g)
・ツナ 1/2缶(約35g)
・ミニトマト 5~6個(約50g)※普通のトマトなら1/2個くらい
・スライスチーズ 1枚
・水 100cc ※水の代わりに牛乳でもOK
・塩・コショウ 少々
◎作り方
①耐熱性の器にご飯をよそい、スライスチーズをのせ、食べやすい大きさに切ったトマト、ツナをのせ、水を注ぐ。

どんどん重ねて乗せていくだけです。
②ラップをせずに電子レンジ(500W)で2分加熱し、お好みで塩・コショウを振る。
完成!実食♪

加熱することでスライスチーズが溶けて、ご飯と混ぜやすくなります。具材とご飯を混ぜながらいただきました。
全体としての味はあっさりしていながら、チーズとツナがコクを出していて、朝ごはんにちょうどよい、さっぱりした味わいでした。
私の子どもは火の通ったトマトは食べないことが多いのですが、このリゾットは「おいしい♪」と言って食べていました。
ツナとトマトのレンチンリゾットのポイント
朝ごはんに必要な3つの栄養素をワンボウルに盛り込んだので、子どもは食べやすく、大人は後片付けしやすいメニューです。
汁気を多めにした方がのどごしがよくなり、食べやすいので、水を多くしています。水を減らすと、よりリゾット感が増します。
ツナとトマトのレンチンリゾットを時短で作るコツ栄養士さんから時短のアドバイス
・前日に材料を切っておくと、朝は器に盛ってレンチンするだけですみます。
・ご飯にチーズとトマトとツナだけをのせて、加熱せずにそのまま丼として食べてもOKです。
にんじんホットケーキプレート
なぜか一皿に盛り込むと子どもは喜ぶという不思議。栄養満点のにんじんをホットケーキとして食べられるレシピです。
にんじんホットケーキだけでは不足するたんぱく質とビタミン・ミネラル類を補うために、バナナヨーグルトを組み合わせています。
材料と作り方
《にんじんホットケーキ》

◎材料(子ども1人分)
ニンジンすりおろし 大さじ1(約10g)
ホットケーキミックス 50g
卵 1/4個
牛乳 35cc
※写真の分量は作りやすい分量です。ホットケーキミックスが150gだったので、上記レシピの3倍量の材料となっています。
◎作り方
①ボールに卵と牛乳を入れ、泡立て器でよくかき混ぜ、そこにホットケーキミックスを加えて粉っぽさがなくなるまでかき混ぜる。
②すりおろしたニンジンを①に加え、混ぜる。

③フライパンを弱火~中火で熱し、フライパンが熱くなったらいったん濡れ布巾の上に置いて冷ます。すぐにコンロに戻し、②の生地をお玉で流し入れ、3~4分ほど焼き、表面にポツポツ穴が開いてきたら裏返し、2~3分焼く。
④食べやすい大きさにカットする。
《バナナヨーグルト》
◎材料
プレーンヨーグルト 50g
バナナ 1/2~1/3本(正味30gくらい)
◎作り方
①プレーンヨーグルトを器に盛る。
②食べやすい大きさに切ったバナナをヨーグルトに加える。
完成!実食♪

写真の通り、ホットケーキに「にんじん感」はほとんどありませんでした。目を凝らしてホットケーキの断面をよーく見ると、オレンジ色がちらほら見えるくらいです。
食べた感じでも「にんじん感」はほとんどありませんが、プレーンなホットケーキに比べてしっとり感がありました。
子どもは「おいしい。でもにんじんの味はしない。」と言いながら、手づかみで丸1枚をペロリと平らげました。
にんじんが苦手な子どもでも食べられるのではないかな?と思います。
にんじんホットケーキプレートのポイント
朝ごはんに必要な3つの栄養素をワンプレートに盛り込み、食べやすく、ヨーグルトのデザートも付いて特別感のある一皿にしています。
にんじんホットケーキに好みのジャムをつけたり、ハムやチーズ、レタスを挟んでサンドイッチ風にしたりしてもおいしいです。
にんじんホットケーキプレートを時短で作るコツ
ホットケーキは冷凍保存が可能なので、時間のあるときに焼いて、ラップに包んで冷凍しておくと、朝はレンチンしてすぐに食べられます。
ふりかけパンプレート
栄養たっぷりのスペシャルふりかけをトッピングしたパンと、野菜を一緒に食べましょう。
ワンプレートだけではやや不足しているたんぱく質とビタミン・ミネラル類をスープで補い、ふりかけパン+付け合わせ野菜+スープという献立になっています。
材料と作り方
ふりかけパン、スープ、付け合わせ野菜の順にご紹介します。
《ふりかけパン》

◎材料(子ども1人分)
食パン 1/2~1枚
バター 小さじ1/2~1
粉チーズ 小さじ1/2~1
青のり 小さじ1/4~1/2
白ごま 小さじ1/4
※少食の子どもはパンを1枚食べきれないことがあるので、分量に幅をもたせてあります。写真は食パン1枚のときの分量です。
◎作り方

①食パンにバターを塗り、粉チーズ、青のり、白ごまをふりかけます。
ふりかけるとこんな感じです。レシピの分量でパン全体にまんべんなくふりかけられます。
②①をオーブントースターで2~3分焼き、食べやすい大きさにカットする。
《コンソメスープ》

◎材料(子ども1人分)
玉ねぎ 30g(中玉1/8くらい)
ニンジン 10g
ベーコン(ハーフ) 1枚(約10g)
卵 1個
コンソメスープのもと(キューブ) 1/2個(約2g)
※顆粒の場合 小さじ1
水 250㏄
塩 少々
パセリ 少々
◎作り方
①玉ねぎ、ニンジン、ベーコンは2cm長さの千切りにする。
②鍋に水を入れ、①とコンソメスープのもとを入れ中火で煮る。
③煮始めて5分くらいしたら、卵を落とし入れ、ふたをしてさらに5分くらい煮る。
④塩で味を整え、器によそい、パセリを散らす。
《付け合わせ野菜》
◎材料(子ども1人分)
ミニトマト 2個(約15g)
キュウリ 約1/4本(約15g)
※野菜メニューは、一品15gを目安にして、ブロッコリー、ゆでたニンジン、蒸したカボチャなど、家にあるものに代えてかまいません。
◎作り方
①ミニトマトはヘタをとって洗う。
②キュウリは洗って、2~3cm長さのスティックに切る。
完成!実食♪

ふりかけパンは、焼く前にトッピングしたので、ふりかけがパンによく張り付いていて食べやすいです。(トースト後にふりかけるとパラパラ落ちます。)
粉チーズ、青のり、白ごまのそれぞれの味と香りがとてもよく調和していて、私にとっては新しいおいしさでした。
落とし卵入りのコンソメスープはボリュームたっぷり。私の子どもは普段コンソメスープをあまり飲まないのですが、このスープはよく飲み、よく食べました。
子ども曰く「意外とおいしい。野菜の味がおいしい。パセリの味もおいしいよ。」とのこと。
食べ終わると「お腹いっぱいだったのに、めちゃくちゃ食べたよ。おいしすぎて。また作って!」とリクエストも飛び出しました。
ふりかけパンプレートのポイント
ふりかけパンにすることで、炭水化物(パン)、たんぱく質(粉チーズ)、ビタミン・ミネラル類(青のり、白ごま)を一度に食べることができます。
コンソメスープは、卵を落として具だくさんにし、おかずのようなスープにしています。
野菜は子どもが食べやすい大きさに切ります。
キュウリはスティック状に切ると持ちやすく、食べやすくなります。
★コンソメスープについて★
コンソメスープは具材を変えることでアレンジできます。
・ベーコンの代わりにハムやウインナーにしたり、しめじやコーンを入れてもOKです。
・コンソメスープに焼いた食パンをちぎって入れてもおいしいです。
・コンソメスープをご飯にかけて、スライスチーズをちぎって散らすと、リゾット風になります。
・ジャガイモやカットトマト、マカロニを加えるとミネストローネになります。
・具だくさんにすると「おかずスープ」になります。
ふりかけパンプレートを時短で作るコツ
・粉チーズ、青のり、白ごまは計量しなくても、パンにまんべんなくふりかけると、だいたい分量通りになります。
・粉チーズ、青のり、白ごまをあらかじめ計量して混ぜ合わせ、「自家製パンふりかけ」を作っておくとトッピングが楽です。
・コンソメスープは前日に作り、冷蔵庫で保管して、朝温めなおしてもいいです。
【まとめ】子どもがよく食べる栄養たっぷりの朝ごはん、段取り次第で時短も可能です!
朝ごはんに大切なポイントは、まず「とにかく何か食べること」、次に「栄養バランスが整っていること」でした。
今回ご紹介したレシピは、奄美市の栄養士さんが考えて下さったもので、どれも栄養バランスはばっちり。
小さい子どもでも食べやすいよう工夫が凝らされているので、普段なかなか朝ごはんを食べない子どもでも食がすすみそうです。
作るのに少し手間がかかるメニューでも、作り置きしておくと、朝はレンチンや温めなおしでパパッと準備ができます!
フライパンを使うときには洗い物が少なくて済むフライパン用ホイルを使ったり、野菜に早く火を通すために電子レンジ加熱も併用したりすれば、さらに時短が可能です。
栄養士さんの知識と工夫がぎゅっと詰まった朝ごはんレシピ。ぜひ一度作ってみてくださいね!
【問い合わせ先】
名瀬総合支所 保健福祉部健康増進課
所在地:894-8555 奄美市名瀬幸町25-8
電話番号:0997-52-1111
(2024年3月更新)
