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さわっちゃだめ!奄美の美しい自然の危険な生き物と対処法

  
執筆:とらお(まーじんママライター)

 

梅雨が明けると夏本番!

湿気と暑さでへろへろな大人をよそに、子どもって毎日元気に遊びますよね。

夏休みには子どもたちを連れて海や山へ出かける機会が増えると思いますが、そこで気をつけたいのが危険な生き物たち。

私の1歳の息子は、以前自宅の庭で虫か植物を触って指が腫れたことがあります。

幸い皮膚科でもらった薬ですぐに治ったのですが、小さい子どもに薬を飲ませたり塗ったりするのは大変だし、何より痛みや痒みを味わせたくないですよね。

東洋のガラパゴスと呼ばれる奄美大島にはどんな危険な生き物がいるのか、今回は陸編として10種ご紹介します。

パパママが事前に知っておくと大自然へのお出かけも安心ですよ!

 

 

これが危ない!奄美の危険な生き物

 

奄美大島はとても自然豊かでたくさんの生き物が生息し、同時に多くの危険もひそんでいます。

ここでは奄美大島でよく見られる危険な生き物10種の特徴や応急処置を紹介していますが、体に異変があった場合はすぐに病院へ行きましょう。

※以下、は虫類や虫の写真がありますので、苦手な方は注意してください。

 

1.ハブ(島の方言:まじむん)

出会いやすさ★☆☆
危険度★★★

見られる場所:畑ややぶ、林の中、木の上など
特徴:林の中だと上から降ってきたり、ネズミを追いかけて家の中に入ってくることがある
応急処置:すぐに毒を吸い出し病院へ

※ハブの生態・かまれたときの対処法は奄美市のホームページに詳しく掲載されていますので、ぜひ参考にしてくださいね!

 

2.ヒメハブ(まむし、こわじゃらく)

出会いやすさ★★☆
危険度★★☆

見られる場所:林の中や水辺
特徴:枯葉の下にいることがあり、気づかずに近寄ってしまいかまれる
応急処置:すぐに毒を吸い出し病院へ

 

3.ノイヌ

出会いやすさ★☆☆ 
危険度★★★

見られる場所:林の中や林道
特徴:慌てて逃げ出すと追いかけてくることがある、出会ったときはゆっくりその場から離れる
応急処置:かまれたらすぐに病院へ

 

4.ハゼノキ(はじぎ)

出会いやすさ★★★
危険度★☆☆

見られる場所:林の中
特徴:葉や樹液を触ってしまうとかぶれる、人によっては近付くだけでかぶれることもある
応急処置:流水で洗う

※奄美の森林では、紅葉する木は少ないですが、このハゼノキは数少ない紅葉する木の一つなので、目印にしてください。

 

5.ブユの仲間(ぶと・ぶとぅ)

出会いやすさ★★★
危険度★☆☆

見られる場所:林の中や水辺
特徴:林の中や水辺を歩いていると、いつの間にか近寄ってきてかまれる
応急処置:ハブと同様に毒を吸い出し、流水で洗う

    
        

6.毛虫の仲間(うんじょむし)

出会いやすさ★★★
危険度★☆☆

見られる場所:木の枝や葉の上
特徴:畑や庭での作業中に気付かずに触ってしまい刺される
応急処置:刺された部分を流水で洗うか、テープなどをあてて毛を取り除く

 

〈その他 危険な生き物〉※写真は、下記参考資料にあります。

7.コガタスズメバチ(つぶるばち)

出会いやすさ★★☆
危険度★★★
見られる場所:林の近くや木の枝など、開けたところに巣を作る
特徴:気づかずに巣に近寄ってしまい刺される
応急処置:すぐに毒を吸い出し病院へ

8.ダニの仲間(たみ)

出会いやすさ★★☆
危険度★☆☆
見られる場所:草むらや林の中
特徴:草むらを歩いていると衣服につき、いつの間にか皮膚をかまれる
応急処置:なるべく自分で取らずに病院へ

9.ウシアブの仲間(あぐ)

出会いやすさ★★★
危険度★☆☆
見られる場所
:林の中や水辺
特徴:林の中や水辺を歩いていると、いつの間にか近寄ってきて刺される
応急処置:流水で洗う

10.ムカデの仲間(むかぜ)

出会いやすさ★★☆
危険度★★☆
見られる場所
:林の中
特徴:落ち葉の下などにいて気付かずにかまれる、家の中に入ってくることもある
応急処置:熱いお風呂ぐらいのお湯につけると痛みが和らぐ

 

〈※参考資料〉

 

 

〈番外編〉 アフリカマイマイ

 

出会いやすさ★☆☆
危険度★☆☆

見られる場所:畑地、草地、藪など
特徴:春時期から活動が活発になる。体に触れたり、這った後に触れることでアフリカマイマイを中間宿主とする寄生虫(広東住血線虫)に寄生されることがあり危険
応急処置:本体と卵に触れないこと。触ってしまった場合にはすぐに良く手を洗うこと

 

 

出かけるときの持ち物と注意点

 

危険な生き物を知っていても、気付かないうちに触れたり刺されたりすることがあります。

山へ行くときは長袖長ズボン、手袋や帽子、首にはタオルを巻くなど、できるだけ露出の少ない服装で万全の対策をしましょう。

靴は長靴やスニーカーで、底が滑りにくいものを履きましょう。暑いからといってサンダルは絶対にNGです!

以下のものを持っていくとより安心です。

・タオル
・救急セット(絆創膏、消毒液、ガーゼ、包帯、綿棒、ハサミ、ピンセットなど)
・ポイズンリムーバー
・虫よけスプレー
・水筒やペットボトル(熱中症対策に)

ポイズンリムーバーとは、ハブやハチなどの毒や針を吸い出すための器具です。
かまれたり刺されたりしたときは、2分以内に使用するのが効果的です。15分以上経つと効果が薄れてしまいますので、速やかに処置をして病院へ行きましょう。

また、子どもだけで山へ行ったり、知らない生き物や植物に触れたり食べたりするのはやめましょう。

特に奄美大島は天然記念物など採取してはいけない生き物が多く生息しています。生き物は見るだけ・写真を撮るだけでも十分楽しめますよ。

 

 

万全な対策で自然と触れ合おう

 

いかがでしたか?

写真を見て昔、刺されたことがある!と思い出した方もいらっしゃるかもしれません。

ハチや毛虫などは危険な生き物として有名ですが、ハブは奄美大島独特ですよね。

私の知人の話では、台所のテーブルの上にハブがいたことがあるそうです。おそらくネズミを追いかけてきたのでしょう。自宅が山に近い方は気を付けたほうがいいかもしれません。

山まで行かずとも、毛虫などは自宅の庭や畑で気付かないうちに出会ってしまうことがあります。

私も以前草むしり中に毛虫を触ってしまい、それ以来、日頃の草いじりも手袋を必ず着けるようになりました。

危険な生き物が生息しているとはいえ、自然と触れ合うことは大人にも子どもにも非常にいい刺激を与えてくれます。この夏は万全な対策で、山遊びを楽しんでくださいね!

 

参考サイト:https://www.vill.yamato.lg.jp/kikaku/kurashi/kankyo/shizentaiken/documents/wakyaamami10.pdf

写真提供・取材協力:奄美自然体験活動推進協議会・環境省奄美野生生物保護センター 

 

(2024年1月更新)

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とらお

奄美出身の夫と鹿児島出身の妻、令和生まれの息子、猫のとらおと4人暮らし。息子ととらおの可愛さに癒されながら、初めての育児に奮闘中。日々すさまじいスピードで成長していく息子の姿には驚きと感動の連続です。奄美の色々な情報をお届けするために、親しみやすい記事を執筆できるライターを目指しています。

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