孫が生まれても大丈夫!じぃじばぁば・おじおばの子育て応援教室
執筆:さっちゃん(まーじんママライター)
子どもが生まれると、ご自身の両親やパートナーの両親にサポートを受けられる方は多いですよね。
頼りにしている両親たちは子育ての先輩ですが、自分が赤ちゃんだったときと現在では違うことがありますし”昔のこと過ぎて忘れてしまった!”ということもたくさんあると思います。
出産もそうですが、育児の方法についても時代とともに「よい」とされる方法や指導のされ方、あるいは多様な価値観の許容などなど、さまざまな変化があります。
もちろん、子育てにおいて一番大切な「愛情をそそぐ」という点においては、いつの時代も変わることがありません。
愛情をもって育ててきたことの経験を子育て真っ最中の子ども世代に伝えていくのはもちろんですが、いまの時代に即した子育ての方法を学ぶことで、より喜ばれるサポートができるかもしれません。
「いまの時代に即した子育て方法」を知ることのできる、奄美市の「じぃじばぁば子育て応援教室」をご紹介します。
じぃじばぁば・おじおばの子育て応援教室とは?
じぃじばぁば・おじおばの子育て応援教室は年に2回(夏・冬頃)開催されています。
場所は奄美市保健センターです。
「じぃじばぁば・おじおばの子育て応援教室」の当日の流れを簡単にご紹介します。
1.受付
2.あいさつ・スタッフ紹介
3.じぃじばぁば・おじおばのサポートについての話
4.人形を使って実践練習タイム
5.参加者で歓談タイム
先輩ばぁばの体験談を聞かせてもらったり参加されている方たちでお話したり、和気あいあいとおしゃべりをされていました。
教室は2時間~2時間半を予定しています。
それでは、「じぃじばぁば・おじおばのサポートについての話」「人形を使って実践練習タイム」について、詳しくご紹介していきます。
じぃじばぁば・おじおばのサポートについての話
じぃじばぁば・おじおばが子育てをサポートしていくうえで、知っておいた方が良いことについて、わかりやすく説明してくださいます。
この日の教室では「じぃじばぁば・おじおばのサポートが必要な理由」「サポートの方法」「昔と今の育児の違い」について、お話がありました。
・なぜじぃじばぁば・おじおばのサポートが必要なのか
妊娠中から産後のホルモンバランスの話や、産後のママは心だけでなく体も不安定なので家族のサポートが必要になります。「いつ・どうして欲しいか」などママ本人には聞きにくいことなどを教えてくれます。
・今と昔の育児の違い
今と昔の育児では何が変わったのか、なぜそうなったのかについて、具体例を出しながら教えてくださいます。
例えば「抱っこ」。
昔は「”抱きぐせ”をつけると、赤ちゃんは抱っこを求めてしょっちゅう泣くようになるから、泣いても放っておく」という考え方がありました。
今では、だっこは「自己肯定感・人への信頼感が育つ」など心の成長に大切なものとされ、抱きぐせは気にしなくても大丈夫、たくさん抱っこしてあげましょうと言われています。
抱っこ一つとってもこんなに考え方が違うのには驚きですね。
育児の常識がなぜ今ではそのように変わったのかの理由も教えてもらえるので、ただ「昔と今は違うんだよ」と言われるよりも説得力があります。
人形を使って実践練習タイム
グループに分かれて、赤ちゃんの人形を使って実践練習をしていきます。
「沐浴」「ふれあい遊び」「抱っこ」の実践を、順にすべて体験します!
〈沐浴グループ〉
沐浴のメリットや、お風呂に入る前のチェックポイントをおさえながら、実際に赤ちゃんの人形で練習していきます。
人形と分かっていても、おそるおそる…。見ているこちらも緊張してしまいました!
〈ふれあい遊びグループ〉
赤ちゃんに触れながらお歌を歌う練習をします。赤ちゃんにオススメの絵本の紹介をしてもらい、絵本の読み聞かせも行いました。
今はたくさんの絵本が出ているので、選ぶのも一苦労。オススメを教えてもらっておくと、絵本選びの参考になりますね。
〈抱っこグループ〉
良い抱っこのポイントやNG例をチェックします。また、抱っこ以外のあやし方も教えてもらえますよ。
赤ちゃんのスキンケアの常識などもあわせて学んでいきます。
どんな人がくるの?来た人の感想は?
私が話を伺った日は定員10名MAXで、年齢層は聞いてビックリ!40代〜70代のじぃじばぁば・おじおばたちが参加されました。
教室を新聞で見て知った方がほとんどで、ばぁばだけで参加される方もいれば、じぃじばぁば+出産されるお嫁さんも一緒に来られる方もいました。
参加してみて良かったこと
参加者の方に、じぃじばぁば・おじおばの子育て応援教室に参加した感想をうかがいました。
・離乳食の違いを知れてよかった
40代のばぁば(と言っていいのでしょうか。)は20年ぶりの子育てだったそうで、「20年なんて最近?!変わったことがあるのかな?」と思われていたそうですが、離乳食を始めるタイミングや初めて口にさせるものなど、いろいろなことが自分の子育てのときと変わっていたようです。
・実践練習をして自信がもてた!
グループに分かれて少人数でじっくり練習できたことで、自信につながったという声がありました。
・産後のママのホルモンバランスが不安定なことをあらためて知った
「おっぱい足りてるの?」など、何気ない自分の一言で傷ついてしまうことに驚いた。
・なんでもしてあげたいけど、しすぎも良くないことがわかった
ママは自分でやりたい気持ちもあるし、ホルモンバランスの影響で自分以外に赤ちゃんを取られたくないと感じてしまうこともある。だから、なんでも手伝うことだけがサポートなのではないということがわかりました。
いざ、娘やお嫁さんが助けを求めて来たときに助けられるように、自分自身が健康で元気でいることも大事なんだということを痛感しました!
・ばぁば側とママ側の経験談が聞けて、さらに心の準備ができた
ばぁば側の話だけではなく、ママ側の「サポートを受けて嬉しかったこと・気づかいが欲しかったこと」を知れた。
今と昔の育児の違いを知ることだけでなく、産後のママとどう接したらいいのかというポイントもおさえられるんですね。
まとめ
今回参加されていた方の中に、「ばぁばに付いてきただけだから〜」と言うじいじがいらっしゃいました。
よくよく話を伺うと「自分はどうしたらいいか分からない」「やれる自信がない」とのこと。
きっと、大事なお孫さんだからこそ、そう思われる方はたくさんいらっしゃいますよね。
じぃじばぁば・おじおば応援子育て教室では「ママや孫に何をしてあげられるか」を知ることができたり、沐浴や抱っこの練習ができたりするので、赤ちゃんが生まれる前に心の準備もできるのではないでしょうか。
ちなみに、「自分にはできない!」と言っていたじぃじは、実践練習で自信を持ったようで、帰られる頃には「沐浴はじいじが担当するよ〜!」と張り切っていらっしゃいました!
これから生まれてくる赤ちゃんとママへのサポートの仕方を教えてくれる「じぃじばぁば・おじおばの子育て応援教室」。
ナイスサポートをするためには、じぃじばぁば・おじおばが健康で元気でいることが大切だということも再確認させてくれる教室です。ご両親にオススメされるのもいいかもしれませんね。
【問い合わせ先】名瀬総合支所 保健福祉部健康増進課
子育て世代包括支援センター
【所在地】〒894-8555 奄美市名瀬幸町25-8
【電話番号】0997-52-1119
(2024年3月更新)